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「青い天空に浮かぶ月を見ていた」

蚊取り線香を焚いて本を読んでいた
外の椅子に座り、屋根のひさしと、
勢いよく茂る金木犀の葉の間からみえる空を、
ふと見上げてみた

雲が流れている

低い所を流れる雲は早く流れていく
そのもう少し高い所を流れていく雲は
ずっとゆっくりと流れていくように見える

心のなかと同じだなぁ

低いところの雲は、表面に現れ捉えやすい感情で、
もっと高い所をゆっくりと流れる雲は、
心の深いところにあるものみたいだな、
と思って見ていた

一所に止まらない雲の様に、
こだわらず手放していかれたら楽になるのだろうな

少し本に意識戻して読んでいたら、
首が疲れてきたので、目を空に向けた
雲がすっきりと無くなっていた
そこに今まで見えなかった細い月が姿を現していた

そこに居たのね

雲に隠れて見えなかっただけで、
月はずっとそこにあったんだ

新月から4日目の、夕方の薄い青い空に浮かぶ
引っかき傷のような細い月

あの月は地球の成層圏を抜けて、
またずっと先の真空の宇宙に浮かんでいるのだ

月を見つけて見続けていたら、
わたしの意識も成層圏を抜けて
月と一緒になっている気がした

表面の感情の流れていくのを見て、
もっと奥にある感情も流れるままに見て、
そしてこころの成層圏を突き抜けていかれたら、
広い無限に広がる宇宙に意識を広げることが
出来るのだろうか

はつか庵 店主

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